【書籍】 Ionospheric Precursors of Earthquakes Sergey Pulinets and Kirill Boyarchuk
     Earthquakes and Animals - From Folk Legends to Electromagnetic Seismology Motoji Ikeya
【動画】 Le satellite DEMETER Michel Parrot
NHESS - Special Issue

 Precursory phenomena, seismic hazard evaluation and seismo-tectonic electromagnetic effects
 Editor(s): M. Contadakis and P. F. Biagi
Physics and Chemistry of the Earth, Parts A/B/C Volume 29, Issues 4-9, Pages 287-662 (2004)

 Seismo Electromagnetics and Related Phenomena
 Edited by M. Hayakawa, O.A. Molchanov, P. Biagi and F. Vallianatos

電気学会技術報告第992号:環境電磁界観測による地震前駆現象の研究
 最後に、前技術報告の中で佃氏が6.2「地震の確率予報に向けて」の結言6.2.10に述べたことを以下に再録し、本報告の締めとしたい。
『地震予知観測研究の中で、地震が伴った異常現象の記述はされるが、地震を伴わなかった異常現象の記載が少ない。後者も重要な情報であって、その研究が異常現象の理解に繋がり、予報確率の精度を向上させる。大地震は稀な現象であるから、地震がないときの研究は忍耐力を要する。地震は発生しない普段の観測研究は、空報率だけでなく、ノイズの特性についての情報も与える。このような研究の重要性を認識すべきである。
 一つの観測項目によってもたらされる予知効果(予知利得)はそれほど大きくはないかもしれない。それぞれの地震は”個性的”で、前兆の現れ方も一様ではない。しかし、独立な多種項目の観測があれば、予知利得の相乗効果によって、確度の高い予知ができる場合も必ず生起するであろう。情報がなければ、どんな予測も不可能である。観測することによってのみ、道は開ける。』(堀井 憲爾)
* 参考:地震災害と地震予知(JST検索システム)

12日25日:Press release on launch of Cyclone-3 Launch Vehicle with Sich-1M spacecraft and KS5MF2 microsatellite onboard (NKAU)

Cyclone-3 Launch Vehicle with Sich-1M Earth Remote Sensing Satellite and KS5MF2 microsatellite on board was launched from Plesetsk 1st State Test Space Center of the Russian Ministry of Defense with participation of experts of Ukrainian space industry at 13:20 Kiev time on 24 December.


12日22日:阪神から中越地震へ 10年で地震学はどう進歩したか(日本科学技術ジャーナリスト会議)

 地震学は「疾風怒濤の時代」に 大竹政和・日本地震学会会長
12日18日:第2回 宇宙ミッションシンポジウム ~空と海からの宇宙利用~ (JAXA)

Hot Topics:地震と宇宙利用
・地震火山国の宇宙機関として実施すべき将来ミッションは何か?
 JAXA 宇宙利用推進本部システム技術開発部副主任開発部員 児玉哲哉
・防災と安全対策に期待される衛星観測情報について
 産業技術総合研究所・地質調査情報センター総括主幹 古宇田亮一
・地殻放射電磁波の衛星観測と地表観測の比較による地震・火山噴火予知研究について
 中部大学工学部情報工学科教授 畑雅恭

* 関連:宇宙ミッション研究会

12月13~17日:COMPASS-2 and VULKAN satellite system for the short-term earthquake warning (AGU Fall Meeting)

* Pulinets, S A (pulse@izmiran.ru) , Insitute of Terrestrial Magnetism, Ionosphere and Radiowave Propagation, RAS, IZMIRAN, Troitsk, Mos 142190 Russian Federation
Boyarchuk, K A (boyar@izmiran.ru) , Insitute of Terrestrial Magnetism, Ionosphere and Radiowave Propagation, RAS, IZMIRAN, Troitsk, Mos 142190 Russian Federation


The beginning of the 21th century was marked by important transition - from discussions on the physical reality of the ionospheric precursors of earthquakes to the practical realization of the dedicated space projects for registration of these precursors from space. Up to now there are 3 space vehicles launched: COMPASS-1, Russia (December 2001), Quakesat, USA (June 2003), and DEMETER, France (June 2004). It was demonstrated that for the real-time monitoring of the short-term precursors in the ionosphere, it is not enough one satellite. That's why the Vulkan project was proposed - the constellation of small satellites on two altitude levels ~ 500 km, and ~ 1000 km. To check some ideas and technological developments the pre-system pilot project COMPASS-2 will be launched in the first half of 2005. the paper presents the physical background of the created satellite constellation, payload selection as a result of analysis of the previous satellite missions connected with the precursors registration, satellite orbit configuration, and the problems of the data assimilation, processing and interpretation.

<a href='http://www.izmiran.rssi.ru/spacegeo/vulcan/'>http://www.izmiran.rssi.ru/spacegeo/vulcan/
12月9日:QuakeFinder Partners with French (CNES) in Predicting Earthquakes (SatNews.Com)

12月9日:VLF/ELF Remote Sensing of Ionospheres and Magnetospheres Newsletter (VERSIM)
The new generation of Signal Analyzer and Sampler equipment developed by the group (SAS-2 and -3) will be launched soon on KOMPASS-2 satellite and set up on ISS inside OBSTANOVKA experiment. KOMPASS-2 is inpreflight calibration phase, while OBSTANOVKA should reach this phase in mid-2005.

12月1~3日:日仏自然災害ワークショップ GeoHazards 2004 [Abstracts 14.62MB]

 初日にDEMETERのMichel Parrotの講演

* 関連:災害軽減日仏が討論 ワークショップ開幕 静岡 | 東海地震 山間部対策を 日仏ワークショップ 溝上氏、中越地震で指摘(静岡新聞)

参加報告:小泉尚嗣さん(産業技術総合研究所)
 私は,東海地震を主な対象とした地下水観測による地震予知研究の話をしたが,フランス人からの質問は,2000年三宅島噴火の際の地下水変化に対するものが多かった.小山(1997)の指摘するように,フランス人の関心は,地震よりも専ら火山にあるようである.フランスは,本土(?)には活火山は皆無で,海外領土にのみ活火山があるにもかかわらず,一般の関心が高いのはなぜかを尋ねてみたが,フランス人研究者も「わからない」といっていた.この回答が得られたら,火山のみならず地震も含めた自然災害一般に対して一過性の関心しか持たない日本人の気質を変えられるかもしれないなどと考えた.
 また,通常興味を持っている,地震・火山分野以外の災害研究とその対策の話を聞けたのは大変新鮮であった.対象とする分野は違っても,考え方の枠組みや手法が身近なものである場合(それが明示されている場合),興味深く講演をきけた.
 懇親会等で面白かったのは,強烈なブッシュ米国大統領批判が聞けたことで(返す刀で「シラクも弱腰だ」などといっていた),痛快であると同時にさすがはフランス人だと思った.「米国何するものぞ」という気概は,研究に対する取り組み方にも表れていて,フランスでは,「米国が取り組んでいないこと」がひとつの有力なモチベーションになるとのことである.そして,米国でもフランスでも共通にあるのは,フロンティア精神であろう.「欧米がやっているから」が有力なモチベーションになりがちな我々が学ぶべき態度であると思った.

* 参考:Demeter à l'écoute des séismes (Cahier de l'espace)

安芸敬一(訳:久田嘉章)
  • 近代地震学から地震予知工学へ(その1), 震災予防、震災予防協会、199号、pp.19-22、Nov., 2004, (PDF file 0.22 MB)
  • 近代地震学から地震予知工学へ(その2), 震災予防、震災予防協会、202号、pp.9-16、May, 2005, (PDF file 0.36 MB)

  • 11月22日:内閣府が発表した「震度分布図」・宮田 貴仁(日刊不動産経済通信)

    11月19日:シンポジウム「日本の地震観測の現状と将来展望」講演速記録集(防災科学技術研究所 研究資料 276)
    こういう目で見ますと、今度のシンポジウムに提出された論文はきれいに2つに分かれます[スライド 6]。例えば、Shebalin・他というのは、Keilis-Borok のパターン認識。 Wyss and Clippard の静穏化。井元さんのは前震、Evison も大体同じようなもの。Rundle も seismicity pattern なんです。これらはすべてデータが brittle part から来ている。こういうものを扱うのには、empirical ないしは statistical な方法以外ない。簡単なモデルでこういうのを説明しようということはできない。
    しかし、これらは予知に役に立つので、例えば十勝沖地震の例でいいますと、Shebalin・他などは事前予知に成功しているわけです。チェーン・メソッドという新しいものです。しかし、井元さんによると前震はなかった。鷺谷さんのGPSのほうにも地殻変動は見えなかった。
    * 関連:Short-term earthquake prediction by reverse analysis of lithosphere dynamics (Tectonophysics, 2006)
    * 参考:Earthquake Prediction Months in Advance (Vladimir Keilis-Borok)

    11月14日:安政の大地震(探検コム)

     地震予知はこうして始まった

    * 関連:第78回「地震と磁石」の巻 (TDK)
    * 参考:1855 安政江戸地震(災害教訓の継承に関する専門調査会報告書)
    11月14日:災害情報――日本の衛星はどこに(朝日)

     ところで、日本には別に自前の衛星がある。2基の情報収集衛星だ。防衛庁が実質的に運用しているスパイ衛星だが、政府は導入時に「安全保障や災害などの危機管理」を目的とするとうたった。
     1基はイコノス並みの精密な画像を撮影しているはずだ。もう1基のレーダー衛星は、雨でも夜間でも観測ができる。地殻変動をとらえるのに最適な波長帯を使っており、地震の研究者には垂涎(すいぜん)の情報だという。
    11月12日:日大フェア名古屋会場

     地震の話 ― 東海地震はどうなる 吉井 敏尅

    11月1~2日:菊地正幸教授記念シンポジウム-次世代の地震学に期待すること-

     今回のシンポジウムはタイトルに示すとおり菊地先生の業績をしのびつつ,次世代への展望を議論するために企画されました.多くの講演者によって菊地先生の業績が紹介され,また先生がまいた種が亡くなった後も順調に実を結びつつあることも報告されました.理論研究,データ解析,工学的応用から社会貢献へとつながる講演は,あらためて菊地先生が展開した研究分野の広さを認識させるものでした.またそれぞれの講演者には各分野の的確なサマリとともに,いつも以上に今後の展望を語っていただきました.2日目は各20分という短い講演時間のため,時間に収まらない議論もあり,実行委員会としては申し訳ありませんでしたが,その分密度の高いシンポジウムになったと思います.参加者には多かれ少なかれ今後の展望を共有していただけたのではないでしょうか.その意味でシンポジウムの目的は達せられたと感じております.
    11月:電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌)Vol. 124 (2004) , No. 11

     地震波伝搬時の大気電気変動信号発生条件の検討
     大久保 寛, 山本 圭祐, 高山 正和, 竹内 伸直

    10月29日:Launch schedule for Russian cosmodromes is adopted (TsENKI)

    At the end of the year launch preparations of the Tsiklon-3 launch vehicle will be completed on Plesetsk. Tsiklon-3 is to insert into orbit SICh-1M spacecraft on December 28, 2004.
    10月29日:“発光”目撃の証言 長岡から震央方向「直後に揺れ」(静岡)

     新潟県中越地震の直前、長岡市内から震央にあたる小千谷市街方面の空に 青白いせん光が目撃されていたことが二十八日、分かった。専門家によると、大 規模地震の直前に表れる発光現象の可能性が高いという。
     目撃したのは小千谷市の近藤進さん(49)と十日町市の藤木和成さん(53)。 二人は本震直前の二十三日午後五時五十五分ごろ、長岡市内の病院建設現場 で仕事を終え、現場内の事務所に戻る途中、南の空が一瞬青白く光るのを目撃 した。「今、何か光ったよな」と話した直後、突き上げるような激しい揺れに襲われ たという。
     発光現象に詳しい東海大地震予知研究センター(静岡市)の長尾年恭教授= センター長=は「発光現象は大規模地震か極めて震源が浅い内陸型地震で見 られ、今回の地震に伴った可能性は十二分にある。非常に重要な証言」と指摘 している。
     地震に伴う発光現象は阪神・淡路大震災や松代群発地震などで目撃された。 地震予知につながる可能性もあり、研究が注目されている。
    10月27日:地震の『予兆』研究は? 雲、カマキリの巣の異常…(東京)

     福島教諭は電磁波の異常について「国が定期的にデータを取るようなシステムをつくって、監視してほしい。だが、国の対応を待っていたら、いつになるか分からない。最終的には国に観測させたい。そのためには、誰かが実証しなければならない」と意欲的だ。
     地震予知研究の最前線を行く一人で東海大地震予知研究センターの長尾年恭教授は「予知研究に関する研究費は少なく、NTTの回線使用料を払っているだけともいわれる」とし「難しい領域で、科学的アプローチが必要だ」と強調する。
    「そのためには、電磁波の観測だけでなく、地下水や井戸水、ガスの濃度などの観測データを多面的に吸い上げていく必要があるのではないか」
     地震の前触れとして起こる異常現象とされている事例は動物行動や電磁波などの異常とさまざまだが、こうした「予兆」の観測による予知に、国や地方自治体が積極的に取り組む姿勢はまだ、みられない。

    10月19日:予知「1%でも」自治体は期待(朝日)

     全国12大学が参加する地震予知研究協議会で、中心的役割を果たしてきた東京大地震研究所の平田直教授は「阪神大震災後、断層内で大きな揺れを起こす場所が毎回同じだとわかり、これまでの研究の方向が実証できた」と話す。ただ、「東海地震以外に科学的な予知ができないことに変わりはない」と、過剰な期待にクギを刺す。
     東海大地震予知研究センターの長尾年恭教授も「現在はモデル確立のための基礎データ収集の段階」と話す。
     それでも、巨大地震と向き合う現場の思いは強い。全国知事会の危機管理研究会は1日、地震予知・観測網の充実などの推進の提言をまとめ、国に提出した。南海地震の対策を急ぐ徳島県の飯泉嘉門知事は言う。「予知に大いに期待する。1%でも可能性があればお金を投入して努力してほしい」
    10月18日:富士常葉大 防災ゼミ リモートセンシング 地震予知利用に期待(静岡)

     日本の地球資源衛星「ふよう1号」には合成開口レーダ(SAR)という観測機が搭載されている。これはマイクロ波を地表にあて、反射してくる電波を受信して画像化する。衛星は四十四日ごとに同一軌道から地表を観測するが、このとき同一軌道であっても種々の原因によって軌道が微妙にずれ、得られる画像も微妙に変化する。このような画像を二枚重ね合わせると、両者の撮影対象にズレがある場合には特有の縞(しま)模様が生じる。このような技術をインターフェロメトリィという。
     一九九五年一月十七日に発生した阪神・淡路大震災はまだ記憶に新しいが、この未曾有(みぞう)の大震災の原因は野島断層が右横ずれを起こしたためといわれている。図は宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)、(財)リモート・センシング技術センターのホームページより引用した、阪神・淡路大震災前(九二年九月九日)後(九五年二月六日)の淡路島北部観測画像でインターフェロメトリィを行った結果である。画像中の縞は地形の変化量を表しており、地形の高低を補正した後の縞の間隔は一一・七センチといわれている。縞の本数から野島断層の変化量が観測でき、最大百四十センチ程度であることが判明した。この値は現地調査の結果とよく一致することがわかっている。
     リモートセンシングは火災状況など震災後の災害監視にも利用されているが、この技術を地震予知に利用できないものであろうか。残念ながら、現在のところ良好な成果は得られていないが、フランスは地震予知のための人工衛星「DEMETER」の打ち上げ計画を発表した(二〇〇四年六月二十五日)。これは地震の前に発生する電磁気異常を観測しようとするものである。日本の学会の反応は冷たいようだが、筆者としては大いに期待している。
    (村上篤司・環境防災学部助教授)
    10月14日:16回中15回、危険当てる-米、過去の地震から予測(共同)

     今後10年間に比較的大きな地震が起きる危険地域を過去の地震データから予測する新手法を、米航空宇宙局(NASA)と、カリフォルニア大デービス校のジョン・ランドル教授らが5日までに開発した。NASAによると、2000年以降、カリフォルニア州内でマグニチュード(M)5以上の地震は16回あったが、うち15回が予測した危険地域内だった。
     日本の研究者も予知に利用できないかと研究を開始、有望な結果が得られたとしており、ランドル教授が13、14の両日、京都大と東京大で成果を発表する。
     教授らは、カリフォルニア州を約11キロ四方の約4000区域に分け、1932-99年に起きたM3以上の地震を調査した。99年までの一定期間中に、それ以前の地震と比べて活動が活発化したり沈静化したりするなど目立った変化があった区域に着目。計算式を当てはめて、2000年以降の10年間にM5以上の地震が起きる可能性が高い所を予測した。
     日本学術振興会の楠城一嘉研究員は同教授と共同で、この手法で阪神大震災の予測が可能だったかを研究し「予測できた可能性が高い」との結果をまとめた。ランドル教授は「この手法は、今後10年に地震対策が必要な地域の絞り込みに役立つ」と話している。

    * 関連:Earthquake forecasting and its verification (Nonlinear Processes in Geophysics)
    * 参考:Space-Time Patterns, Computer Simulations, and Earthquakes: Is this a "New Kind of Geophysics"? (John Rundle)

    10月11日:遠くのFM放送、地震の前に受信…北大チームも観測(読売)

     地震の前には、本来聞こえないはずの遠くのFM放送が受信できることが、北海道大学大学院の研究チームの観測でわかり、福岡市で開会中の日本地震学会で10日、報告された。
     昨年9月、山梨県の民間研究者が、このFM電波の観測をもとに「南関東で大地震が起きる」と“予言”し、話題になった。
     この時は予言は当たらず空騒ぎに終わった。「科学的根拠が不十分」と懐疑派も多く、地震予知に役立つのか現時点では不明だが、学会発表を機に、議論が再燃するかもしれない。
     研究チームは2002年12月から、札幌市南区、弟子屈(てしかが)町など道内5か所にアンテナやラジオを設置、識別できる周波数のFM放送を選んで観測。この間、57の地震で「受信」が確認されたという。
     森谷武男助教授(地球物理学)は「原因は未解明だが、地震に先立つ岩盤破壊で生じた電磁波が地表から放射され、上空でFM電波を散乱させているのではないか」と推測している。

    * 参考:大気圏内VHF電磁波散乱体探査法による地震予報の研究(北海道大学)
    10月9~11日:地震学会2004年秋季大会

     地震前兆現象の理論と観測:2003年十勝沖地震を契機として
    上述のように,プレスリップモデルに過剰に依存するのは危険であるという結果が本セッションでは得られた.しかし,(東海地震予知事業の法的根拠である)大規模地震対策特別措置法の想定するような防災対策を可能とする前兆現象候補が,現状ではプレスリップしかないことも事実である.他方,地震活動の変化だけでなく,電磁気学的手法によっても,震源域周辺の直前の場の変化がとらえられたのは明るい側面である.地震予知は確かに困難な課題ではあるが,今後も絶えず研究の進展を図ると同時に,地震予知研究費の出資者である国民に正しい情報を提供し続ける義務が,地震予知研究者にはあると思った.
    Source: 「地震前兆現象の理論と観測:2003年十勝沖地震を契機として」に参加して(小泉 尚嗣)
    10月5日:First scientific results (CNES)

    Figure 3: Data recorded on September 13, 2004 between 13 :58 :10 and 14 :00 :10 UT. The first panel shows an ELF spectrogram of an electric sensor. The three following panels are devoted to the Langmuir probe data (the electron density, the electron temperature, and the ion density, respectively).
    The last panel gives information concerning the earthquakes found by the satellite along its orbit. The more interesting event is indicated by a red full triangle. It corresponds to a M6 earthquake which will occur on September 15, 2004 at 19 :10 :50 UT (lat : 14.25, long : 120.42).
    9月17日:「1週前に強い電磁波」 中部大教授(共同)

     中部大工学部の畑雅恭教授(情報通信工学)は17日までに、今月5日に連続して起きた紀伊半島南東沖などを震源とする地震の約1週間前に、震源地から約160km離れた場所で強い電磁波を観測したと発表した。
     畑教授によると、電磁波は愛知県・知多半島沖の篠島に設置した新開発の電磁波観測装置で確認した。8月30、31日に通常の10倍以上の強さが検出され、その後3日間はほとんど検出されなかったが、発生の2日前から再び軽微な電磁波を検出したという。
     畑教授は「電磁波は地震の予兆として検出される。電磁波の観測から海溝型巨大地震の発生を推測する基礎データが得られた」と説明し、今後も観測網を整備したいとしている。

    * 関連:予兆の電磁波観測 中部大・畑教授 紀伊半島沖地震の6日前
    * 参考:地震予知と電磁波前兆(中部電力)| 自然環境電磁波サービス

    9月9日:Taiwan earthquake research lauded by scientist (TaiwanNews)

    A total of 38 earthquake researchers from U.S., Japan, Russia, New Zealand, and other countries are joining their Taiwanese counterparts at the conference. The latest results and borehole samples from deep drills more than one kilometer deep into the Chelungpu fault are being presented at the conference as well as a new "iSTEP" program on studies of seismic precursor conditions and electromagnetic anomaly phenomena for possible models to forecast the onset of large earthquakes.
    9月8日:中国地震局分析预报中心05年硕士研究生招生导师简介(中国教育網)

     申旭輝、男、1965年12月生まれ、研究員、理学博士。現在中国地震局地震予測研究所科学技術発展部主任、中国地震学会地震地質専門委員会委員、工程勘察委員会専門委員会委員、中国第四紀研究会応用第四紀研究会専門委員会委員。
     現在担当する主要科学研究課題:国家十五重大科学工程の子項目“拉薩市活断層地震危険度測定評価”(2004-2007)、863計画“中国地震衛星計画予備研究”(2003-2005)、 国際協力重大項目“地震危険度評価地震予報新方法研究”(中露協力2004-2006)、中仏先端研究計画“DEMETER衛星による地震電磁情報研究”(2004-2006)等。
     主要研究領域:ネオテクトニクス及び地震テクトニクス、リモートセンシング及び宇宙からの地球観測技術応用、工程地震。
    9月5~9日:MEEMSV-2004 Magnetic, Electric and Electromagnetic Methods in Seismology and Volcanology

    9月1日:“怪しい”研究は面白い 火の玉とアンダーソン局在(電子情報通信学会)
     本学会員の多くは,少年少女雑誌に載った,ネッシー,バミューダトライアングル,UFO,超能力,幽霊,火の玉…,といった“怪しい”話題に一度は目を輝かした時代をお持ちに違いない.専門知識の学習,というより社会構造を学ぶにつれ,こうした話題が文字どおりアヤシゲな側面を持つことに気付き,次第に興味を失っていくのが研究者としての普通の成長であろう.筆者も小さいころは,大学の先生もこうした人間の好奇心に基づく“怪しい”謎の解明に日夜取り組んでいるのだろうと考えていた.しかし業界に入ってみると,研究は高度にタコツボ化,制度化されていて,そんな酔狂なことに時間や研究費を費せば業界で生き残れないどころか,昨今のカルト絡みの事件の影響で,“怪しい”話題を口にするだけで色眼鏡で見られてしまうというのが現実である.
     しかし,本来,科学研究は“怪しい”現象への好奇心から始まったはずであり,“怪しい”研究にはゾクゾク,ワクワクといった研究本来の楽しさがあるはずである.専門教育を受けた若者が,それらカルトにいとも簡単にはまってしまうのも困ったことだが,こうした話題を頭ごなしに拒否するのも知的好奇心を否定してしまい,若者の理科離れを加速してしまうことになりかねないだろう.好奇心に基づいた研究は本来“怪しく”また面白いはずであり,研究啓蒙の有力な手段にもなるはずである.独創的アイデアも,初めはみんな“怪しい”.真空管全盛のころに発明されたトランジスタも,マイクロ波全盛のころに発明されたレーザも,初めはみんな“怪し”かった.
    * 関連:田中研究室(岐阜大)

    8月27日:科学技術トピックス フランスが電磁場観測衛星を打上げ(科学技術政策研究所)

     地震と電磁場変化の関係を研究する上でデータ取得の機会が増大することは有意義であり、今回の打上げ成功をきっかけにして、地球観測衛星を利用した災害の予知・予測について再検討を行うことが望まれる。
    8月25日:力武常次氏死去 元地震予知連絡会副会長

     当研究会の設立発起人代表の力武常次博士が、8月22日午前11時5分、肺炎のために逝去されました。謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

    8月24日:我が国における宇宙開発利用の基本戦略(案)8月19日版(事務局)(総合科学技術会議)

    ③地球観測
    -気候変動メカニズムの解明と予測、気候変動の検知と予測、災害の予知・予測など、実社会に役立つデータを科学的知見を活用して引き出し、その提供を推進する。
    8月23日:関東大震災型、切迫せず 今後30年、地震調査委予測(共同)

     政府の地震調査委員会は23日、相模湾から房総半島沖にかけた相模トラフ(海溝)で今後30年以内に、マグニチュード(M)8級の関東大震災型地震が発生する確率は「0-0.8%」とする一方、ひとまわり小さいM7級の地震が南関東で発生する確率は「70%程度」とした評価結果を発表した。
     調査委は、0.8%の確率について「切迫していないと言える」としている。
     相模トラフでは、関東地方が載っている陸のプレート(岩板)の下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、プレート境界の破壊によって1923年の関東大震災(M7.9)や1703年の元禄地震(M8.1)など巨大地震が繰り返し発生している。

    * 関連:「長期的な地震発生確率」に関する指標について(事務局メモ)
        長期的な地震発生確率評価(電力土木技術協会)
    * 参考:近づいてきたか?東海地震(石井宏一,月刊『TRIGGER』2002年1月号)

    8月20~21日:第14回地震電磁気セミナー

     今回は東京大学地震研究所の上嶋誠先生とJNCの熊澤峰夫先生のグループを講師としてお招きして、夏の学校的に開催いたします。

    8月18日地震予知可能性探る 電磁気利用“先進地”で研究 元東海大センター助手・田中さん(静岡)

     昨年春まで東海大地震予知研究センター(静岡市清水折戸)に勤務していた田中治雄さん(36)が四月から、アテネ大物理学部の客員研究員としてギリシャでの生活を始めている。電磁気を利用した地震予知の先進地で、「将来の日本での地震予知につながる成果を目指したい」と語り、アテネ五輪でにぎわう夏休み中も大学に足を運んで研究に没頭している。
     千葉県出身の田中さんは、二〇〇二年四月から一年間、東海大の地震予知研究センターで特任助手を務めた。専門の物理学で破壊現象の解明に挑む中、岩盤破壊がもたらす地震の研究にかかわるようになった。
     東海大では、地震の発生前に現れるとされる地磁気や地電位の変動などの電磁気的現象を使った地震予知の理論的な解析に取り組んだ。ギリシャはこの分野の先駆的存在で、「VAN法」と呼ばれる予知法が政府公認ともなっている。田中さんは、VAN法を開発した三人の学者の一人、ヴァロッソス氏の研究室入りを許され、本場でより深い研究に励む毎日だ。
     清水時代から東海地震に高い関心を持っていたという田中さんは「ギリシャは電磁気の観測網が発達し、環境に恵まれている。人々も陽気で、来てよかった」と話し、充実感を表す。ギリシャでの研究を土台に、地震予知の可能性を広げたいと意欲的だ。

    8月9~12日:The 18th Annual AIAA/USU Conference on Small Satellites

     Quakesat as an Operational Example
    a number have a signature that we might expected to see related to earthquake, wide band frequency and wide time span (ie not impulsive).

    Signals of this or similar type were seen immediately following the August 21 2003, 7.2M South Island NZ quake, the December 22, 2003 6.5M San Simeon CA quake, and the December 1, 2003 6.0M Kazakhstan-Xinjiang Border Region earthquake.

    The QuakeSat noise floor was higher than expected, and the dawn dusk nature of our orbit has us flying over our targets while the ionosphere is in a turbulent transition period

    In addition, efforts are underway for the preliminary design of Quakesat 2, Launch is still TBD, but likely in early 2006.
    * 関連:QuakeSat Lessons LearnedQuakeSat Nano-Satellite (Stanford univ.)

    8月:「地震予知のための新たな観測研究計画(第2次)」平成16年度実施計画

    (2)地震発生に至る準備・直前過程における地殻活動
    ウ.地震発生直前の物理・化学過程
     地震発生直前において生起すると考えられている不可逆的な物理・化学過程を解明することは、地震の直前予測にとって極めて重要である。このため、地震学的直前過程、流体の挙動の地震発生の関係、および電磁気学的時間変化と地震発生の関係に関する研究を推進する。
     まず南アフリカ金鉱山における半制御実験を通じて、至近距離による破壊核形成過程を観測することを目指す。また、長野県西部の断層破砕帯周辺において稠密・高サンプリングレートの地震観測を行い、破砕帯内外の詳細な構造と発震機構解に基づく応力分布の推定を行う。流体が地震発生に果たす役割を解明するために、伊豆地域等で実施してきた電磁気観測と重力繰り返し観測を継続する。地震発生前の電磁気的現象の有無について検討するために、主として北海道においてULF帯の磁場・電場観測とVHF帯電波観測を行うとともに、そのような現象が生じる可能性を検討するための比抵抗構造探査ならびに電磁波伝播についてのシミュレーションも実施する。またプレート固着域の変化に伴う比抵抗変化や地殻応力増加に伴う地磁気変化の有無の検証を行う。

    8月:理工研News No.43(日本大学)

     複雑ネットワークのダイナミクスに基づく地震現象の統計力学的研究

    7月29日:公開講義(地震研究所)

     加藤照之教授 「地震予知の科学

    * 関連:Past, current and future of Japanese national program for earthquake prediction research (EPS)
    7月20日:「地震発生の素過程」計画推進部会 平成16年度研究実施計画(地震研究所)

    7月20日:ウクライナのSich-1M、10月15日に打上げ予定 (TsENKI)

     TsENKIはウクライナ・ロシア協力による地球観測衛星Sich-1Mを、10月15日にプレセツク宇宙基地より打上げると発表しました。
    7月20日:Can Satellites Aid Earthquake Predictions? (Nationalgeographic)
    Regardless, Wyss said, "I think nothing should be left untried that would help protect people and move science forward."
    * 参考:GLOBAL EARTHQUAKE SATELLITE SYSTEM (GESS) (JPL)
    the total cost for the first satellite is in the range of $1-2 billion. A ten-satellite constellation will cost roughly $8-10 billion.

    7月18~24日:Committee on Space Research, 35th COSPAR SCIENTIFIC ASSEMBLY

     なげやり検索

    7月14日:Despite new tools,seismology remains a shaky science (Taipei Times)

    Liu Jann-yenq (劉正彦), director of the National Central University's Institute of Space Science, has for years examined pre-tremor ionospheric phenomena.
    After analyzing data of more than 300 earthquakes in Taiwan between 1994 and last year with magnitudes greater than 5, Liu found that for 70 percent of the quakes, ionospheric electron density fell sharply to around 65 percent of the normal level some time in the five days before the temblor.
    Liu said that if the magnitude was 6 or higher, around 80 percent of sampled quakes had the same effect.
    "We're only trying to find precursors to earthquakes. It doesn't mean we've already established a theory for a mechanism of earthquake prediction," Liu said.
    However, he said, the drop in ionospheric electron density did not correlate entirely with the occurrence of earthquakes because other causes of change in electron density are known to exist.

    * 参考:Pre-earthquake ionospheric anomalies registered by continuous GPS TEC measurements (Ann. Geophys., 2004)
        A statistical investigation of preearthquake ionospheric anomaly (JGR, 2006)

    7月10日:過去の地殻変動情報を提供(国土地理院)

     国土地理院は、6月30日、「防災情報提供センター」を通して、これまで蓄積してきた地殻変動情報の提供を開始した。
     これは、雨量、河川水位、潮位など他機関の蓄積データとともに提供を開始したもので、これらの蓄積データは、電子国土Webシステムを利用して地図上に重ね合わせることができる。また、グラフや表の形で表示することも可能である。
     利用者は、それぞれ「地殻変動データ」画面および「気象・河川・海岸データ」画面から、データを任意に選択して利用できる。また、過去に被害をもたらした災害についても、「主な風水害の情報」画面、「主な地震・火山災害の情報」画面から利用できる。これらの蓄積データは、http://web-gis.bosaijoho.go.jp/WebGIS/menu.htmlで提供されている。
     「防災情報提供センター」は、国土交通省内の各部局が保有する防災情報を、インターネットを通じて国民にわかりやすく提供することを目的として平成15年6月に開設されたものである。

    7月9日:「地球観測調査検討ワーキンググループ部会報告(案)」の意見募集について(総合科学技術会議)
    この意見募集は、上記部会における調査検討の結果を取りまとめた報告書(案)及び課題分析表に関して、広く皆様からのご意見を伺い、最終取りまとめの参考とさせていただくために実施するものです。 下記の表中の関心ある部会報告書(PDF)をご覧いただき、本ホームページの意見欄を利用し、ご意見を記入くださいますようにお願いいたします。

    7月9~14日:The 3rd International Conference on Continental Earthquakes, Mechanism, Prediction, Emergency Management & Insurance Beijing (CEA-IGP)

     Five scientists gave invited presentations in this session. S. Uyeda showed an objective evaluation of a Japanese-proposed approach to earthquake prediction based on the observation of electromagnetic wave propagation.

    * The 3rd International Conference on Continental Earthquakes (III ICCE)
    7月5日:神秘的な地震の光とUFO(新華社)

     これらの奇妙な光景は、しばしばUFOの愛好家によってUFOとして研究されていますが、より多くの研究は、これらの視界が地震と密接に関連していることを示し、UFOが頻繁にどこかに報告された直後に地震が発生します。
    7月1日:Thanks BBC Persian (Earthquake Clouds and Short Term Prediction)

     6月20日、BBCペルシャ語版に掲載されたZhonghao Shouさんへのインタビュー。
     ちなみに5月に開催された国連のワークショップ発表されたようです。

    * 関連:1月10日:[sems : 1220] ↓
    6月30日~7月3日:地殻の能動監視に関する第1回国際ワークショップ

    * 関連:第1回「地殻の能動監視に関する国際ワークショップ」開催報告(地学雑誌, 2005 VOL.114 No.4)

    6月29日:Group of satellites put into orbit (Interfax)

     MOSCOW. June 29 (Interfax) - A Dnepr rocket carrier, which took off from a Baikonur launching pad at 10:30 a.m. Moscow time on Tuesday, has put eight foreign satellites into their designated orbits, a Russian Space Troops spokesman told Interfax.
     The satellites separated from the rocket carrier's third stage between 10:45:15 a.m. and 10:45:31 a.m., the spokesman said.
     "Once they separated, all the satellites were handed over to the customers for operation," he said.
     The satellites include France's 125-kilogram Demeter satellite designed for scientific research, Saudi Arabia's 12-kilogram SaudiComsat-1 and SaudiComsat-2 commercial satellites and 35-kilogram SaudiSat-2 satellite, U.S. LatinSat-S and LatinSat-D communications satellites weighing 15 kilograms each, an AMSat-Echo satellite weighing 12 kilograms, as well as Italy's 12-kilogram UniSat-3 scientific satellite.

    * 関連:Lancement reussi pour DEMETER !
        MISE EN ORBITE REUSSIE POUR DEMETER, LE PREMIER MICRO-SATELLITE DU CNES

    6月28日:Baikonur ready to launch Dnepr rocket (Interfax)

     The launch is scheduled for 8:34 a.m. Moscow time on June 29. "Units of the spaceport's 8th Experimental Department have positioned the rocket, and operators have taken their seats at the command post waiting for the remote-control launch," a Baikonur representative told Interfax.

    * 参考:主要な時刻の換算表(J☆XA)

    6月25日:人工衛星:大地震前の電磁気異常、日本の研究に注目--フランスが打ち上げ(毎日)

     大地震の前に、電波や地電流などの電磁気現象に異常が現れるのはなぜか――。フランス国立宇宙研究センターは今月、そのメカニズムを探る専用の人工衛星「DEMETER」を打ち上げる。電磁気を使った地震予知研究は日本が世界をリードしており、今回の打ち上げにも日本の研究成果が大きく影響しているという。こうした研究は国内では“冷遇”されているが、海外で花を咲かせる可能性が出てきた。
     フランスは現在、目的を絞った小型の衛星を多数打ち上げる研究計画を進めている。DEMETERはその第1号機で、29日に打ち上げる予定。重量約100キロで、磁力計や電界計、プラズマ測定装置などを積む。高度約700キロを飛行して約100分で地球を一周し、地震時の電離層の状態などを観測する。
     一方、日本や台湾、ロシア、メキシコなどの7カ国・地域では、研究者が電波や地電流などと地震の関係を探る観測を続けている。同じ地震について、地上と上空双方のデータを検討し、電磁気現象に異常が起きるメカニズムの解明を目指す。衛星は2年以上観測を続け、地球全域をカバーできるため多数のデータ収集が期待される。
     ロシアやフランスの研究者は80年代以降、地震の前にVLF(超長波)電波が異常に発生する現象を多数報告してきた。日本では96年度から、科学技術庁の「地震総合フロンティア研究」の中で研究が進み、阪神大震災などのデータ解析の結果地震前のVLFの伝わり方の異常は電離層の異常が原因とみられることが分かった。こうした成果にフランス国立宇宙研究センターが注目。自然災害防止につながる最優先課題として衛星打ち上げを決めた。フランス大使館は「DEMETERの成果は世界全体から期待されている」と語る。
     日本では地殻変動の検出による地震予知研究が主流だ。VLF研究は「客観的な検証に耐え得る段階に達していない」などとして同フロンティア研究の予算が00年度で打ち切られた。
     衛星データの分析に参加する早川正士・電気通信大教授は「電磁気現象による地震予知研究は海外で高く評価されている。日本では地震学者から『メカニズムがよく分からず信用できない』と批判されているので、メカニズムを説明できるよう研究を進めたい」と話している。【鯨岡秀紀】

    * 関連:DEMETER : lance par un missile converti (CNES)
         Histoire sans parole - DEMETER en images (CNES-tv)
    * 余禄:「科学研究は多数決により進歩したためしはない」…
         果報は寝て待て~セレンディピティのすすめ(言語学のお散歩)

    6月23日:Preparations for DNEPR Fourth Launch Mission (Kosmotras)

     The liftoff is scheduled for June 29, 2004 at 10:30 a.m. Moscow time.

    6月23日:[予知最前線]東海地震 注意情報 茂木清夫さんに聞く(毎日)
    ◆私が91年に第3代判定会会長になった際、気象庁長官は立平良三さんだったが、彼は天気予報の確率予報の専門家だったので、問題の意味をよく分かっていた。地震学者ではないが、天気予報から考えて、地面の中で起こることが100%予知できるというのは不自然ではないかと言っていた。
     ところが、立平さんは1年で定年退官し、対応できなかった。次の長官が代わるとまたゼロからの説明。分かってくれるならいいが、私が辞任した時の長官は分かってくれない人で、「法律はこうなっている。日本は法治国家である。だから法律を守ってくれ」と言う。自然現象は法律に従って起こるわけじゃない。むしろ法律を自然現象に合うように作る、あるいは運用すべきものです。
     辞任するまで、長官とやり合ったり、いろいろな書物に書いたりした。だが、私が会長を続けていれば、何だかんだ言っても予知はできるんだろうと一般の人は思うでしょう。やはり、このままではだめだと辞任に至った。
    * 参考:震災を語る(神戸)

    6月17日:防災研セミナー

     日時:平成16年6月17日(木)13:30~15:30
     場所:研究交流棟1階第1セミナー室

    (1) Seismology in the Atmosphere  金森博雄 教授(カリフォルニア工科大学教授)
    (2) The electromagnetic soundings on Bishkek test site Dr. Vitaly Dmitrievich Bragin (Scientific Station OIVTRAN, International Research Center Geodynamic Proving Ground in Bishkek)
     キルギスで実施されている600Aの電流を送電線から直接得て、地下の電気的構造を能動的に監視していると地震前に電気伝導度が変化し、MHD発電(Magneto-Hydro-Dynamics)で大電力を一度に地下に注入すると地震が誘発される。

    * Research Station of the Russian Academy of Sciences in Bishkek | MHD Induced Seismicity | Seismo-Electromagnetic Phenomena (ISTC)
    6月8日:Status of the Process of Preparation for 4-th Dnepr Launch (Kosmotras)

     DEMETERは5月25日に空輸され、推薬を注入中だそうです。

    * 関連:Demeter : debut de campagne a Baikonour (CNES) | Launch of rocket carrier with satellites being prepared at Baikonur (Interfax)

    5月31日:ロシア著名宇宙飛行士の来日について(JAMSS)
    ミハエル・ベリアエフ教授  Mikhail Yu. Beliaev
    ロシアの国際宇宙ステーション利用運用関係責任者の一人。54歳。

    RSCエネルギア ミッション計画・自動制御・実験研究にかかる部長、
    フライトダイレクター代理、数学モデリング及び実験管制センター長を兼務。
    また、ボウマン・モスクワ州立工科大学教授、モスクワ州立フォレスト大学教授。
    今回宮崎で行われる国際学会ISTS(宇宙技術及び科学の国際シンポジウム)で講演を行う。
    彼の最近の研究は主に、地球規模の大災害を宇宙ステーションから観測し、予測すること(地震の予知など)。

    5月29日:ナマズは地震予知できるか!?分析結果、近く発表-東海大海洋学部で実験(毎日)
     この実験は実は私が中心ではなく,アイダン・オメル教授といううちの海洋土木の先生(トルコ出身で,予知にも興味あり)が中心で行いました.たまたま毎日の記者が私にインタビューしたという訳です.
     実験としては大阪大・池谷先生が先駆者です.観察の結果は実際にはなまず,ハムスター,うさぎとも暴れる事はありませんでした.
     というのは今回の実験は電磁計測に十分配慮した装置ではなく,土木の方のいわゆる1軸圧縮試験機を用いたもので,計測器から出る電磁ノイズや外界の環境変化のほうが大きいと考えられます.
     今後このような実験を行う場合にどのような配慮が必要かを確認するための基礎実験です.
     ただ東海大の海洋学部がこの種の実験を行う利点として,地震,生物,工学の研究者が緊密に協力できるという事です.また理科離れを防ぐ一手段として,このような観察は極めて学生が興味を持ちやすいという事だと思います.

    長尾年恭
    * 28日にSBSと静岡第一テレビで放映した模様

    5月28日:Press Briefing on China's Manned Space Programme: Achievements and Prospects (UNIS)
    To the question about whether there was a transfer of technology between China and other countries, Mr. Hu answered that during the first half of 2004, cooperation with European countries resulted in the launch of a satellite to explore Earth, and that a second satellite would be launched in the other half of the year. Mr. Camacho added that disaster management was an important part of international cooperation. He said that it involved three types of technology: observation from satellites, earthquake detection and satellite navigation systems (GPS).

    5月26日:東海地震 地下探査法「アクロス」 なぞの震源、音波が解明(毎日)

     アクロスは周波数を精密に制御した連続的な地震波と電磁波を照射し、その応答を計測し、地下の構造や状態を監視観測する革新的な方法だ。
     熊沢さんが名大教授時代の1994年から、日本列島地下の常時能動監視の方法を求めて取り組み続けている。
     直接目で見ることができない地球内部を把握するのに、地表で見える異変や微小地震を待つだけでは心もとない。現代医学が、X線や磁気共鳴で能動的に診断するように、地震や火山が起こりそうな地下も能動的に観測できないか。それが研究の出発点だ。
     レーダーで遠くのものを見るように、地中を通る人工の地震波や電磁波を下向きに発射し、24時間監視し続ける仕掛けを開発すればいい。それがアクロスだ。

    * 参考:平成12年度研究開発課題評価(中間評価)報告書「陸域地下構造フロンティア研究」 (JNC)

    5月25日:いつくる どうする 大地震 電磁気の異常 見逃さず 長尾年恭氏 東海大地震予知研究センター長(東京)

    ――どのように実際の予知に役立てていくのでしょうか。
     現在は地震や地殻変動など力学的観測が圧倒的なので、まだ電磁気は補完的な役割でしょう。ある場所で地震や地殻変動、地下水などに異常が出た場合、電磁気にも異常が出れば無視できないのでは。ある一つの観測に基づいた予測は信頼性が低いので総合的に判断すべきだと思います。
    ――課題はなんですか。
     異常が観測されても地震がない「空振り」の場合をちゃんと説明しないと予知は評価されません。前兆とみなした現象が、地震のない時期に起きていないことを何年分も示す必要もあります。
     以前はそういう発表をしてこなかったので信用を失っています。何も起きない期間のデータが極めて重要ですが、常時観測は手間と費用がかかるという悩みがあります。地震の直前に電磁気現象が発生するメカニズムを定量的に評価して証明することも必要です。 (聞き手・永井理)

    5月24日:イオン濃度測定で地震予知目指す 研究会設立記念会--29日、岡山(毎日)

     弘原海(わだつみ)清・元岡山理科大教授らが、特定非営利活動法人(NPO法人)「大気イオン地震予測研究会e―PISCO」(兵庫県川西市)をこのほど設立。「大気イオン濃度測定による地震予測の成果と今後のビジョン」と題して、設立記念会を29日午後3時から、岡山市奉還町2の岡山国際交流センターで開くことにしている。

    5月21日:This year's first commercial launch of Dnepr carrier rocket from Baikonur is scheduled on June 29 (ITAR-TASS)

     DneprロケットによるDEMETERの打ち上げは現地時間6月29日。
    5月18日:はちみつ: 15の歴史的愚かな発言

    5月13日地震活動と地殻変動、前兆現象、地震災害の新刊書(EBS)

    地震の電離層における前兆現象 Ionospheric Precursors of Earthquakes
     Pulinets, Sergey., University of Mexico, Codigo, Mexico; Boyarchuk, Kirill., IZMIRAN, Moscow, Russia
     2004年7月出版予定 289頁 182図(カラー 3図)ハードカバー EUR99.95 ISBN 3-540-20839-9


     最近、話題になっている地震活動と電離層における現象との関係について解説されている。マグニチュードの大きな地震発生前の数日・数時間の地震活動地域で観測された地球周辺のプラズマの変異について説明されている。
     地震と電離層との相互作用が地球規模の電気回路現象として説明され、地震活動地域に現れる異常電界現象が地球から電離層への情報の伝播として示されている。地震活動の物理的なメカニズムが、さまざまな実験データに基づいて論じられており、近い将来に発生するであろう地震予知などへの応用の基礎的な成果として期待されている。
     地震活動の発生と電離層との関係について解説した有用な研究文献として、地震学分野の研究者や専門家の方々におすすめする。→Google Books

    5月9~13日:地球惑星科学関連学会2004年合同大会

     S043 地震に伴う諸現象
     S049 地震予知
     E079 電磁現象による地殻活動予測の可能性
    第18回SEMS研究会総会
    日時:平成16年5月11日(火)18時15分~20時15分
    会場:千葉・幕張メッセ国際会議場101A室
    話題提供:
    ・キルギス共和国における地震電磁気モニタリング-特にActive monitoring について- 上田誠也(東海大)
    ・なぜ予知が当たったように見えるのか?-地震予知研究者が陥りやすい落とし穴- 長尾年恭(東海大)

    地質ニュース2004年05月号

     岩石破壊と地震 -地震素過程の解明における室内岩石破壊実験の役割- 雷 興林・佐藤 隆司

    4月22日:地震学者不在の静岡県(静岡)

     研究者ネットワークに注目 小山真人(静岡大学教育学部教授)
    4月21日:Dov Bahat教授 特別講演(深田地質研究所)

    1) Fracturing in granite via research by fractographic techniques
      フラクトグラフィ(破断面観察をもとにした破壊解析手法)を用いた花崗岩の破断面の研究
    2) Electromagnetic radiation included in high frequencies(MHz) by fracture
      岩石の破壊による高周波の電磁波について

    * 参考:Google [Dov Bahat]

    4月17~23日:中国地震学会地震電磁学専門委員会の交代と学術研討会会議紀要

     Summary of the Meeting About Member Changes and Academic Researches of the Commiission for Geomagnetism and Geoelectricity Related to Earthquakes, SSC

    4月17日:カリフォルニアで9月5日までに大地震…米学者ら予知(読売新聞)

     米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の地震学者チームは16日、「今年9月5日までにカリフォルニア州南東部に大規模な地震が発生する」と予知したことを、同州パームスプリングズで開催された米地震学会総会で明らかにした。
     大地震の予知が実現できれば、防災上の利点は計り知れないが、研究チームは詳細な計算データを明らかにしておらず、予知の信頼性をめぐって論議を呼びそうだ。
     公表したのは、ウラジミール・ケイリス―ボロック博士ら。博士はロシア科学アカデミーで長く地震研究に携わってきた人物。昨年9月にM(マグニチュード)8.0を記録した北海道・十勝沖地震と同12月にカリフォルニア州中部で起きたM6.5の地震を予知した、と今年1月に発表した。(* 2004/1/6と2003/11/20のニュース参照)
     同チームの予知方法は、地震多発地域で起きた大小の地震の傾向を独自の数値計算ではじき出し、観測データの直前の変化などと合わせて、数か月程度の幅で大地震を予知するというもの。今回の場合、モハベ砂漠やサンディエゴ郡東部などを含む約12,000平方マイル(約3万平方キロ)の一帯にほぼ50%の確率でM6.4以上の地震が起こるという。
     博士は同日の記者会見で、根拠になる詳細データを明かさなかった。この程度の幅を持たせた予知でも、防災上の利点は大きいとされるが、同学会に出席した専門家からは「予知方法の正しさが確認できていない」「不確実性を多く含んでいる」など慎重な見方が相次いでいる。

    * 参考:Earthquake Prediction Months in Advance (USGS)
    * 関連:UCLAの研究チーム「9月5日までに南カリフォルニアでM6.4以上の地震」 (HotWired)
         UCLA Geophysicist Warns 6.4 Quake To Hit LA By Sept 5' (Spacedaily)
         Information about the Keilis-Borok California Earthquake Prediction (USGS)

    4月14日:Evaluation of the Kushida Method of short-term earthquake prediction(日本学士院)

     上田教授による串田法実績(2000~2003)評価。[J-STAGE]

    4月5日:海外地震リポート(4)(中京テレビ)

     もし地震が予知できたら…?
     ~イラン南東部地震に学ぶ~

    地質ニュース2004年04月号

     特集:地殻活動のモニタリング -地球科学情報研究部門における地震研究

    3月31日:Heartbeats warn of sudden death risk (Newscientist)

    * 関連:非平衡統計物理と破壊 (鴨川仁)

    3月25日:太陽・地球・生命圏相互作用系の変動学 平成15年度年間報告書(名古屋大学)

     中低緯度熱圏・電離圏・中間圏内の大気・プラズマ擾乱 (小川忠彦・塩川和夫・大塚雄一)
    3月23日:平成15年度成果報告シンポジウム プログラム(地震予知研究協議会)

     理研/NASDA地震フロンティア研究で得られた電磁気学的前駆的現象
    3月19日:地震予知センター設置を 関西の大学、財界が提言 (神戸新聞)

     関西六府県と大学、経済界でつくる関西サイエンス・フォーラム(秋山喜久会長)は十九日、「宏観異常現象」と呼ばれる地震の前兆を収集・分析する「地震宏観情報センター」(仮称)の設置を呼び掛ける提言をまとめた。地震の短期予知につなげる組織で、自治体や経済団体などに開設支援を働きかける。
     熊谷信昭・大阪大学名誉教授を部会長とする同フォーラム専門部会が提言した。構想によると、市民が、動物の異常行動や地震雲などの観測情報をインターネットで同センターに通報。情報は、動物学や気象学、水産学などの専門家が、他のデータと突き合わせるなどして分析、地震予知に役立てる。
     国内では、宏観異常現象の研究が十分に進んでいないため、フォーラムは一九九六年に専門部会を設置。前兆情報の活用について検討してきた。副部会長の住友則彦・神戸学院大学教授は「情報はフィードバックし、市民が見ることができるようにしたい」としている。
     翻って考えるに、そもそも前兆現象(主として地震活動、地殻変動、地下水やラドン、地磁気や地電流)追求が間違っていたのだろうか。確かに兵庫県南部地震以降、急速に前兆追求との決別が行われた。その原因を考えると、まず、国が弱腰になった。特に大学関係の地震予知を担当していた文部省が科学技術庁からの攻勢に抵抗できなかった。ということは、予知計画を主導していた大学が腰砕けになったからである。それに輪をかけて、かねてから地震予知計画へ批判的であった地震学者がいわばクーデターを起こし、前兆把握の姿勢を鋭く批判し、基礎研究重視へ走った。従来の地震予知研究者はうろたえ、既得権確保に必死になり、前兆現象把握への学術的な検討を放棄してしまった。
    * 地震前兆情報の利活用に関する調査・研究と提言 (第2次報告書) | 座談会:「現在の地震研究の課題と今後の研究の方向―第2次報告書発行にあたって」(関西サイエンスフォーラム)

    3月18日:災害情報第1回勉強会(災害情報学会)

     喫緊の課題とされる地震予知と災害情報  阿部勝征 東京大学地震研究所教授
    3月12日:昭和南海地震報告書を復刻 第5管区海上保安本部(高知)

     第5管区海上保安本部海洋情報部(神戸)はこのほど、昭和南海地震(昭和21年)と三河地震(同20年)の発生直後に作成した計4冊の調査報告書を、本とCD―ROMにまとめ、56年ぶりに復刻した。津波や海面の高さの変化など、現地調査に基づく詳細な記録がつづられており、地震モデルを研究する際の補完、裏付けデータなどとしても活用されそう。
     復刻されたのは「昭和21年南海大地震調査報告 昭和20年三河大地震調査報告」。海洋情報部の前身である運輸省水路部から海上保安庁水路局への移行期だった昭和23年に、「水路要報」として計4回にわたって発行された。
     このうち昭和南海地震は、22年1月から5月にかけての調査記録で、「津波編」「海底地形編」「地変及び被害編」の3編、合わせて300ページ以上。本県や和歌山県など5県での実地調査や船による海からの調査をまとめ、写真や地図、グラフも豊富に収録している。
     津波編には、安芸郡東洋町から宿毛市までの海岸線20カ所での津波や海面の変化などが記録され、「(幡多郡佐賀町では)地震後30分で第一波襲来し、大きいもの3回で第二波が最高、津波は伊与木川を3キロも逆行した」などと記述。発光現象などについても「地震前、南西方向に非常に強い光を見た」(高知市御畳瀬)、「地震時に相当数エビが岸壁に飛び上がった」(土佐清水市清水)など、漁民らのさまざまな貴重な証言を集めている。
    3月1日:「地震予知は不可能か?」都市防災研究会 別館

     近年、地震短期予知の有望な候補として考えられているのが、「地球化学的手法」と「電磁気的手法」である。前者はラドンとか地下水位の変動などを対象としているが、これらも電磁気現象と密接に関係し、すべて地震電磁気現象であると我々は考えている。
     理研グループは地震国際フロンティア研究で、ギリシャで成功している地電流測定を日本国内に展開し、現在40点近くの観測網を構築して観測している。
     NASDAは地震リモートセンシングフロンティア研究を実施し、2つのグループから構成された。それは人工衛星等の開口合成アンテナ(SAR)による地震 (および火山噴火)に伴う地殻変動モニターを担当するグループと私がリーダーの地震電磁気グループとから構成された。地震電磁気研究は以前から行われていたが、科技庁の実施により著しい変化を遂げたといえる。
     日本のフロンティア研究に刺激され、研究活動は目覚しい発展を遂げた。多くの国際共同研究も展開され、6月に仏国の地震電磁気専門衛星“DEMETER”が打ち上げられる。私はこの衛星計画にPI(Principal Investigator)として参加している。 衛星と地上との同期観測は我々が名付けた“地上・大気圏・電離圏結合”の解明に著しく貢献すると思われる。(早川正士)
    2月27日Earthquakes and Animals - From Folk Legends to Electromagnetic Seismology (USGS)


    * 関連:How Animals Anticipate Disaster | Interview with Dr. Motoji Ikeya (Animals and Earthquakes)
    * 参考:Book Reviews (Journal of Scientific Exploration, 2005)

    2月26日:地震予報の可能性と社会的影響(NPO法人 ザ・シチズンズ・カレッジ)

     串田 嘉男
    2月20日:学術成果の広報と報道に関するシンポジウム(国立天文台)

     学会の広報 地震学会を例に(小泉尚嗣)
     予知研究の現場から(平田 直)

    * マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会
    2月14日:宇宙の天気予報へ観測網 九大、今夏の稼働目指す (京都新聞)

    * 関連:宙空環境研究センター
         MAGDASの概要(名古屋大学太陽地球環境研究所)

    2月14日:Electromagnetic Signature of Prefracture Criticality in Heterogeneous Media (Physical Review Letters)

     地震前兆の検出を目的として自然電磁波を測定したところ、地震の前に見られるノイズは、臨界現象の性質を示していることがわかったそうです。

    2月12日:基礎研究---NASAでの一風景1:マーク博士講演会、バイパスによる柔軟性 (Kazumoto's ChronoEssays)
    「アルバート・アインシュタインが、私がお話した、物理学の世界に革命をもたらした論文を、1905年に書いた時、彼が物理学者として雇われていなかったのは、決して偶然ではなかったのです。彼は、スイスの特許局の事務員として働いていました。物理学者達は誰もアインシュタインを助けようとはしませんでした。しかし、そこにはスイスの学会があり、それがバイパスの役目をしたのです。特許局は、彼を喜んで採用しました。なぜなら、彼は頭のいい男だったからです。そして学会誌はその論文を喜んで発表しました。というのは誰かがそれを発表する必要があるといったからです。  制度にそのような柔軟性が有る限り私は問題はないと思います。私はそれは、別の言葉でいえば、お金ではないと思います。間違った人々が関わっているから基礎研究は停滞するのです。」
    * 参考:反秀才論こぼれ話

    2月:Maxwell's equations and earthquakes

     In the February issue of Physics World Seiya Uyeda and Haruo Tanaka in the Earthquake Prediction Research Center at Tokai University in Japan describe this work in more detail.

    * 関連:Electric Fields that “Arrive” before the Time Derivative of the Magnetic Field prior to Major Earthquakes (PRL)

    1月30日:R&D News Kansai(関西電力)

     直流海底ケーブルのシース接地線の地電流観測について 越智孝志

    1月14日:NEDO海外レポート923号

     GPS衛星の信号によって地震探知が可能に [pdf]

    * 関連:Signals from space enable earthquake detection (ESA)
         電離層の揺らぎで津波検知 GPSで観測、警報に道

    1月14日:なゐふる41号(日本地震学会)

     電磁気学的な地震予知研究の現状と課題(東海大学地震予知研究センター 長尾年恭)

    * 関連:Electromagnetic anomalies associated with 1995 Kobe earthquake (Journal of Geodynamics, 2002)

    1月12日:[論点]地震予知を考える(毎日)

    ◆発生過程の解明進む--平田直・東大教授(観測地震学)
    ◆40年、一度も成功せず--島村英紀・北海道大教授(地震学)
    ◆複眼的視野で研究を--上田誠也・東海大教授(固体地球物理学)

    1月10日:[sems : 1220] My Iran Earthquake Prediction Is Admired as "A Very Great Job" (renew) (quake.exit.com)

     Zhonghao ShouによるNOAA/AVHRRデータによる昨年末のイラン地震の予測。(高村@GEOTECさん)

    * 関連リンク
     Received abstracts for the workshop (Remote Sensing Lab, IITK)
     Ancient Indians knew how to predict Earthquakes! (NRIworld.com)
     2002 Grand Prize Winner (Science)
     The Myth of Solid Ground (LA Weekly)
     The Deshaies lab (Caltech)

    * 参考:NOAA/AVHRR Thermal Anomaly Images Before Xinjiang Earthquake (A. Tronin)
        Bam Earthquake, Iran (Globalsecurity)

    1月8日:地震予知は今(徳島新聞)

     連載開始
    1月6日:Earthquakes can be predicted months in advance (UC NewsWire)

     Keilis-Borok's team now predicts an earthquake of at least magnitude 6.4 by Sept. 5, 2004, in a region that includes the southeastern portion of the Mojave Desert, and an area south of it.

    * 関連:「9ヵ月以内に起きる地震の予知に成功」UCLAが発表 (HotWired)
     今回発表された新たな手法は、大きな地震の前に起きることが多い、震動の小規模な「連鎖」を考慮に入れる点で、従来の手法とは異なる。
     ある地域で小さな地震が多発していることが明らかになった場合、研究グループはその地域の過去を分析し、さまざまな地震のパターンを探す。同様のパターンが他の時代にも見つかった場合、今後9ヵ月の地震について予知を発表するという仕組みだ。
    * 参考:Reverse Detection of Short-Term Earthquake Precursors (arXiv)
        International Institute of Earthquake Prediction Theory and Mathematical Geophysics
        Scientific - forecast laboratory of earthquakes (Arctic and Antarctic Research Institute)
        岩石圏の非線形力学と地震予知 (Springer Series in Synergetics)

    1月:ピアレビュー制度の公正さについて

     日本物理学会誌 会員の声欄 2004年1月   早稲田大学 理工学部 竹内 淳