Q:”地下天気図プロジェクト”は何を目指しているのですか?
A:一般の天気予報とのアナロジー(類似性)で答えますと、天気予報が実現する前
には、まず現在の状態(気象で言えば天気概況)を説明する事が必要です。
”地下天気図”では、まず、今自分の足元(地下)でどのような地震活動となっているか
という事をわかりやすく表現したものです。いわば”地下天気概況”とも表現
できるものです.究極的には地震活動の予測を目指しています.
Q:地下天気図で使っているデータは何ですか?
A:地下天気図で使用しているのは電磁気学的な観測データではなく、”地震カタログ”
と呼ばれる、いつ、どこで、どれくらいの大きさの地震が発生したかという情報です.
Q:”低気圧”とはどのような意味ですか?
A:ここで”低気圧”と言っているのは、地震活動が通常より低下している地域を意味
します。地震活動の低下という現象を”低気圧”という気象用語を用いて説明して
います。決して地下に低気圧が発生しているのではありません.
Q:いわゆる”低気圧”が発生すると必ず地震が発生するのですか?
A:日常の天気でも、低気圧がやってくると雨が降る可能性が高くなりますが、
雨が降らない事もあります.”低気圧”が出現したかと言って、必ずすぐ雨が
降る(=地震が発生する)とは限りません.
Q:「地下天気図」って何種類もあるのですか?
天気図にも地上天気図や高層天気図が存在します.地下天気図の場合,状況は
もう少し複雑で,たとえば関東地方の状況を示すのに,1.どれだけの期間のデータを
解析に用いたか,2.どのようなパラメータで解析したか(どのようなパラメータが存在
するかについては別に説明いたします)という事で実は同じ時期に複数の地下
天気図が存在します.このあたりが一番わかりにくい点かと思いますが,
今後もできるだけわかりやすい解説を心がけます.