【提言】 地震予知に世界の力を 尾池和夫
     地震予知計画をわが国のアポロ計画に 日本総研

Episodes Vol. 20 No.4, (December 1997)

 Pulsed electric field before Kobe and Izu earthquakes from Seismically induced Anomalous Animal Behavior(SAAB)
 Motoji Ikeya.Takahide Komatsu,Yoshihisa Kinoshita,Kazuhiko Teramnoto,Kouichi Inoue,Masavoshi Gondou,and Tsunevvuki Yamamoto

* 関連:地震前兆現象の解明とリアルタイム電磁計測地震防災システムに関する研究(関西エネルギー・リサイクル科学研究振興財団)

地震ジャーナル 第24号(1997.12)

 唐山地震その後 尾池和夫
 VLF電波で地震予知は可能か? 早川正士
 地震予知:科学的挑戦-アメリカからの報告 力武常次

本当に「地震予知は不可能」なのか(正論12月号, 1997)

 阪神大震災の時、電磁波異常が観測されていた。だが地殻変動の観測を主にする地震学者は「地震の短期的予知は不可能」と結論づけた。確かに、数ヵ月~数日オーダーの短期的予知の実現は、重要であるにもかかわらず、道は遠いようだ。しかし、あらためて電磁気現象や地球科学的現象に注目すべきだ。震源付近での圧力上昇に伴う岩石の微小破壊による電流の発生により、電磁気現象が引き起こされる。この現象は前兆的であり、予知につながりうる。また電波による手段は安価でもある。「地震予知計画」の抜本的見直しが必要である。

* 関連:Subionospheric VLF signal perturbations possibly related to earthquakes (JGR)

11月24日:中国科学家摸索出地震短期預報方法(人民網)

* 関連:地震(北京週報)

11月17~18日:「地下電磁計測」(兼)第4回地下電磁計測ワークショップ(宇宙航行エレクトロニクス研究会)

 6. 地震前兆電磁気現象と地震予知
 早川正士(電通大)
 7. 地震に伴うVLF電離層・大地導波管伝搬異常について
 ○山本夏樹・早川正士(電通大)・川合栄司(通総研)・O.A.Molchanov(NASDA)
 8. インドネシア地震に対する前兆諸現象
 ○伊藤哲也・早川正士(電通大)
 9. 1997年鹿児島県北西部地震に関連するULF磁場データの解析
 ○服部克己(理化学研究所)・早川正士(電通大)・湯元清文(東海大)・長尾年恭(九大)・上田誠也(理化学研究所)

10月26日:第5回衛星設計コンテスト(日本宇宙フォーラム)

 電子情報通信学会賞:電離層の電子密度測定による地震予測ネットワーク

* 参考:電離層の電子密度測定による地震予測の研究 (研究課題番号:08750468)

10月20~24日:18th Asian Conference on Remote Sensing

 DIS97-8 Structural Model of the Ionosphere and Mechanism of Natural Disasters and Calamities Emerging
 Kasumov F.K., Aslanvo F.A., Morzoyev V.B.,Alekperva R.Y.
 GEO97-8 Therotic Foundation of Dynavic (Reasonance) Earthquake Model
 Kasumov F. K., Asianov F. A.
 PS197-17 Sed Model: Sun-Spots, Robby's Vortices, Two-Spin Effect Solitonic Decision of Sed Mechanism
 Kasumov F.K., Aslanov F.A
10月9日:第16回地質調査技術講習会(鹿児島県地質調査業協会)

 テーマ:宇宙と地盤工学
 講演1:宇宙からの地震予知に向けて
 講 師:後藤恵之輔(長崎大学工学部社会開発工学科教授)
 講演2:彗星とコメットハンター―新彗星発見と日本の現状―
 講 師:百武裕司(スターランドAIRA館長)

10月:地質ニュース (1997.10)

 1995年兵庫県南部地震の事前予測の可能性について(3)-短期的予測- (741KB) 茂木 清夫

9月30日:オメガVLF停止

* Memoirs of John Alvin Pierce: Invention of OMEGA
9月25日:論壇「国の地震研究態勢を問う」(朝日)

 政策委員会は、国としての地震の調査観測計画の策定や予算の調整を行っている。この委員会は委員の半数以上を省庁の役人が占め、地震学者の数はごく少ない。今までは科学者の討議で決められてきた計画の策定や予算の割り振りを政策委員会で行うことになり、科学者は委任された枠の中で作業するだけだ。それ以上重要な議論をすることは求められていない。 つまり私たち科学者が科学の現状を説明し、意見を反映させる仕組みはどこにもないのだ。
 地震予知計画に関与してきた学者に対する批判は深く受けとめなければならない。しかし、直前予知が難しいことが分かったとはいえ、これから地震についての調査や研究を進めることは科学の計画である。
 科学計画ならば、地震予知に関与してこなかった学者も含めて、学者が自由で開かれた議論をして新しい科学を組み立てる必要がある。国が方針や施策を与えて、その鋳型のなかに一本釣りした学者をはめこむのでは「役立つ科学」として迎合した過去の地震予知事業の過ちをくり返すことになろう。
9月24~26日:日本地震学会秋季大会

 兵庫県南部地震直前における神戸市及びその周辺都市の大気中NOX・SO2等の濃度変化
 小松貴英 (大阪大 理)、谷篤史 (大阪大 理)、池谷元伺 (大阪大 理)

* 関連:地震予知に関する研究(環境システム計測制御学会)| Variation of nitric oxide concentration before the Kobe earthquake, Japan (Atmospheric Environment)
9月20日:にっぽん名物研究室「地震」編 (NHK)

 地震と動物異常行動の謎を探る
 大阪大学理学部教授 池谷元伺(いけや もとじ)さん

* 関連:Interview with Marsha Adams (Animal and Earthquakes) | Some Observations of Electromagnetic Signals Prior to California Earthquakes (JSE, 1990)
9月16日:日本物理学会講演概要集 Vol.52, No.2-4 (1997)

5p-M-1 地震に関連する動物異常行動:電場効果 池谷 元伺 黄 清華
5p-M-2 地震前兆動物異常:500トンプレス岩石破壊 池谷 元伺 落合 秀紀 山中 千博 笹岡 秀紀 小松 貴英 松田 智紀 大野 義照 中川 隆夫 前川 元伸 梶原 苗美
5a-YP-1 地震に伴う大気の発光現象 高木 俊二 池谷 元伺
7a-A-5 石英を含んだ人工岩石の圧電-束縛電荷の発生メカニズム 松田 智紀 笹岡 秀紀 山中 千博 池谷 元伺

9月10~12日:土木学会第52回年次講演会

 地震の正確な予知は不可能である ロバート・ゲラー
9月5日地震予知に世界の力を(尾池和夫のホームページ)

 NHK教育テレビ「視点・論点」より
9月2日:Seismo-electromagnetic Research in The Earthquake Remote Sensing Frontier Research Project (NSF Tokyo)

 by Reginald R. Muskett
9月:東京の防災(東京都地質調査業協会)

 災害の予知
8月29日:リモートセンシング及び一般(宇宙航行エレクトロニクス研究会)

5.地震電磁気現象の衛星観測について
 -地震フロンティア研究とISTC(国際科学技術センター)プロジェクト-

8月22日:Mir means money, pride for Russia (CNN)

For some Russians, that pride in Mir still exists.
"We have an outpost for humans ... and we can use it later as access to the moon, to Mars," says Russian journalist Dmitry Pieson. "The whole Mir station is a priceless technological experiment for the future international space station."
Space scientist Vladimir Utkin agrees. "Space can and must serve humanity," he told CNN.
"Only from space can we monitor the state of the ozone layer surrounding Earth. Only space can be used as a dump for 10-percent of all the most poisonous and radioactive wastes and materials accumulated on Earth. Only from space can we predict earthquakes in the most precise way," he said.

8月:ULF/ELF observations "predict" earthquakes (SPIE)

 An interview with Jack Dea, Naval Command, Control and Ocean Surveillance Center

* 参考:ULF/ELF polarimetry: observations of anomalous ULF signals preceding the Northridge earthquake of January 17, 1994 (Proc. SPIE) | Long-term ELF background noise measurements, the existence of window regions, and applications to earthquake precursor emission studies (PEPI)

8月:Earthquake Prediction (Fujita Research)

7月27日:謎の前兆現象を追え! (FAR EAST RESEARCH Co.)

7月3日:Quake panel admits prediction is 'difficult' (Nature)

Despite such admissions, the government agencies backing the programme have expressed their determination to carry on with the research. The chief cabinet secretary, Seiroku Kajiyama, has said: "It is a matter of course that the government should continue efforts [to predict earthquakes] if there is a possibility of earthquake prediction in the future".
Predictable Publicity (Seismological Research Letters Vol.68 No. 4)

 Robert J. Geller
6月20~21日:ジオインフォーラム’97(日本情報地質学会)

6月16日:広報小委員会報告書「地震調査研究推進本部における広報の在り方について」(案)の意見募集と修正について(地震調査研究推進本部)

 広報小委員会は、別紙1の実施要領により、広報小委員会報告書案を公開して、4月22日から5月18日までの27日間に22の御意見を頂きました。頂きました御意見は別紙2のとおりです。
6月10日:地球資源衛星1号「ふよう1号」に搭載された合成開口レーダ(SAR)の 解析により判明した鹿児島地震に伴う地殻変動について (NASDA)

 地震総合フロンティア研究について

* 関連:地殻の変動を見る衛星レーダー干渉測定(日経サイエンス, 1997年5月号)
* 参考:SAR Interferometry Dual Satellite System(SIDUSS) (NASDA News No.158, 1995 Jan.)
6月2日:地震の予知及び調査・観測・管理体制に関する質問主意書(太田昭宏)

三 新しい予知研究について
  最近、新しい地震予知法として、VAN法や電波による予知法などが注目されている。これらの民間レベルでの予知研究に対して、国としてはどのような姿勢で取り組んでいくのか、新たな地震予知法についての基本的考え方を明示されたい。

* 参考:転換点にきた「地震予知」(広井 脩)
スカイウオッチャー 7月号(立風書房)

 星空の地震予報 八ヶ岳南麓天文台・串田嘉男さんの電離層モニターによる地震前兆観測
地震ジャーナル 第23号 (1997.6)

 地球化学の視点からの地震予知研究 野津憲治
 書評:地震予知とロシア的発想 行武 毅

5月21~23日:1997 International Symposium on Electromagnetic Compatibility (IEEE)

 The study of higher frequency seismogenic EM emissions based on theobservation results of “Kobe earthquake”
 Yoshino, T.
 Fukui Univ. of Technol., Tokyo;

5月:Anomaly in Atmospheric Radon Concentration: A Possible Precursor of the 1995 Kobe, Japan, Earthquake (Health Physics)

 Yasuoka, Y.; Shinogi, M.

* 関連:六甲山系における天然水中のラドン濃度について(「天然水中ラドン」専門研究会報告書, 1997)

4月22日:地震の前兆現象に係わる電磁界観測方法、及びその装置 (j-tokkyo)

 藤縄幸雄 高橋耕三

4月4日:電磁界の観測による地震の規模と震源域の算出方法及びその装置 (j-tokkyo)

 高橋耕三 藤縄幸雄

Proceedings of the Japan Academy. Ser. B: Physical and Biological Sciences Vol.73, No.3 (1997)

 Experiments to Locate Sources of Earthquake-related VLF Electromagnetic Signals
 Yukio FUJINAWA, Kozo TAKAHASHI, Takumi MATSUMOTO and Noriaki KAWAKAMI

* 関連:Emission of electromagnetic radiation preceding the Ito seismic swarm of 1989 (Nature)

3月31日:LF・VLF帯における地震の前兆的電磁波ノイズを観測するための装置(北海道大学地球物理学研究報告)

 森谷 武男
3月25~28日:1997年地球惑星科学関連学会合同大会

「地震関連電磁放射現象の広帯域観測とその発生機構の考察」
Study of wide band frequency range and its source mechanisms of seismogenic EM emissions phenomena
【芳野赳夫、尾池和夫、長尾年恭】
 1980年、初めて地震発生直前に震央に近い地域のLF波帯の背景電波雑音レベルが上昇し、地震発生と共に低下する現象が実測された。この研究は1989年10月の米西海岸ロマ・プリエタ地震を契機として国内・外に急速に拡大した。現在はVLF帯以下の雑音レベル増加観測が主流であるが、兵庫県南部地震ではMF・HF・VHF帯が顕著に観測され、地震に関連した電離層変動の存在も研究の対象として考慮されるようになった。将来、本現象の信頼性を増し予知等に応用するためにも、今後は単に受信記録と地震発生の対比を求めるだけでなく、現在までに取得された観測結果により、研究対象を発生機構にまで掘り下げるべき時期に達しており、多数の関連分野の投稿と討論を期待したい。
3月24日:地震予知はできるか? : 地電流による地震予知(数理モデル化と問題解決研究報告 Vol.97, No.30)

 長尾 年恭

3月21日:阪神大震災の発光現象の証拠確認? 野島断層で黒こげの岩-工業技術院(時事)

 阪神大震災を引き起こした兵庫県淡路島の野島断層で、しま模様状に黒くなって周辺より強く磁化した粘土層を発見したと、工業技術院機械技術研究所の榎本祐嗣基礎研究部長らのグループが二十一日、発表した。榎本部長は地震によって生じた電磁波が地表付近で発光現象を起こした証拠ではないかとしており、二十五日から名古屋市で開かれる地球惑星科学関連学会で発表する。
 地震の際に瞬間的な光が見られる発光現象は、以前から指摘されていたが、その証拠やメカニズムが分からなかった。榎本部長は、同粘土層が初めての証拠となるとしている。 榎本部長によると、同県北淡町の平林地区の野島断層でボーリングを行ったところ、地表付近から十メートルぐらいまで黒い層があった。周辺も軟らかい風化した花こう岩や泥岩で、地震で断層が動いた際の摩擦ではこのような層は生じないという。
 同層の磁気を調べたところ、周辺より数百倍以上強く磁化しており、地中から地上にかけて三○○○○アンペア程度の強い電流が流れたと推定されたという。榎本部長は「地元の人が目撃した発光現象の証言とも一致する。今後、なぜこんな大電流が流れたのかメカニズムの解明が必要」としている。

* 関連:兵庫県南部地震で観察された宏観異常現象について(1) 地震発光の化石(地質ニュース523号, 1998年3月)
    Possible evidences of earthquake lightning accompanying the 1995 Kobe earthquake inferred from the Nojima fault gouge (GRL)

3月14日:Earthquakes Cannot Be Predicted (Science)

 Robert J. Geller, David D. Jackson, Yan Y. Kagan, Francesco Mulargia

* Technical Comments: Cannot Earthquakes Be Predicted?

3月5日:第5回地震予知研究シンポジウム

 閉会の挨拶(尾池和夫)
 提言の内容について、1)地震予知研究への提言というよりは、地震発生の解明計画への提言といえる、2)地震予知とは一般には短期(直前)予知をさし、短期(直前)予知を目指していない研究は地震予知計画とはいえない、3)地震予知研究への提言というからにはもっと具体的な研究戦略を述べるべきである、等もっと積極的に短期予知も含めた地震予知研究への提言をせよといった意見から、提言で拠り所にしているモデル自体確立されたものではなく、地震の予測は不可能である可能性もあり、これらを地震予知研究とは呼べ ないのではないか、といった意見まで出されました。
 そもそも提言が、地震予知研究を実用的に役立てようという「特別研究」として、あるいは、全く他分野の研究と同等な条件で研究すべき「普通の研究」としてあげられたものなのか、はっきりしない、という指摘もなされました。これについても、予知できる可能性は学問的に全く否定されているわけではなく、日本は地震が多く発生し予知できれば人的・物的損害を軽減できるので「特別研究」たりうるという意見から、現在の地震予知研究レベルでは「普通の科学」として研究すべき段階にあり、中・長期予測では地震発生の物理の解明という要素が強く、地震予知研究と呼ぶにふさわしくない、という意見までありました。
 地震予知研究を進めるとしても実験的に研究観測を集中するテストフィールドを何カ所か設定する必要があるという議論や、現在進行している新たな観測体制に対する意見もでました。

Source: 地震予知研究の今後を討議する~地震予知シンポジウム1997~(なゐふる vol.1)
* 関連:地震の科学と地震予知の研究-地震学研究連絡委員会の活動から-(学術の動向)

3月3~5日:International Workshop on Seismo-Electromagnetics of NASDA(電通大)

 平成9年3月3日から5日の3日間本学(東四号館)において上記の国際ワークショップを開催した。近年、電磁波を用いた地震予知の可能性が指摘され、日本では地震フロンティア計画が平成8年度より科学技術庁が中心となって開始された。菅平宇宙電波観測所所員でもある電子工学科早川教授がNASDA(宇宙開発事業団)の招聰研究員として、NASDAの地震リモートセンシングフロンティア計画のリーダーであることから、上記の国際ワークショップが当大学で開催された。外国人約50人、日本人70人前後が参加し、盛会であった。3日間で口答発表60編とポスター60編が報告された。本ワークショップではNASDAの主催であることから、大気中や電離層中での現象に主眼が置かれた。いろいろな興味深い観測事実やその理論モデリングが報告され、非常に活発な討論が繰り広げられ、大成功であった。ワークショップでは各国の研究者間での国際協力の話や、将来の衛星ミッションに関する討論も行われた。

* プログラム | 第1回地震電磁気国際ワークショップ前刷集 | Abstracts
3月1日地震予知計画をわが国のアポロ計画に(日本総研)

 これまでのわが国の行政は確実な情報と確実な結果だけを基準として行動してきた。一般の行政事務の場合、この前提は必ずしも誤っているとはいえない。しかし、地震予知のように、対象が自然現象であり、その観測手段が未だ発展途上にある場合、従来の行政の判断基準とは別の基準が求められる。確実に大規模地震が起こることが予測される場合に限定して社会の防災システムを稼働する前提では、地震予知は絶対に機能しない。
 地震学者の間で、「地震予知は可能か不可能か」という議論がされることがあるが、その前提となっている認識は「不確実性が許されない地震予知は可能かどうか」の議論をしているに過ぎないように思える。「不確実性(例えば的中確率が20%程度)を許容した場合に、地震予知は可能かどうか」を一度学者の間で議論すべきである。

* 「地震予知」で検索

3月1日:Electric shockers (Newscientist)

Though it is far from proven, the mere promise that the VAN method might predict quakes has attracted a flood of attention. In 1995, the International Council of Scientific Unions and the Royal Society convened a conference in London to consider the merits of the VAN approach. In an introduction to the published conference proceedings, mathematician James Lighthill from University College London concluded that the large earthquakes that hit Greece on 13 May and 15 June, after the meeting, were "related" to VAN predictions received on 2 May and 20 May. The entire May 1996 issue of Geophysical Research Letters was dedicated to papers about VAN.
3月:What Ever Happened to Earthquake Prediction? (USGS)

 Reprinted with permission from Geotimes, Vol 17, March 1997.
 by Christopher Scholz, Lamont-Doherty Earth Observatory, P.O. Box 1000, Palisades, N.Y 10964

2月:先行現象としての電磁界変動ワークショップ(CA研究会)

 電磁界変動研究に関する主張と提案 -反先行現象シンドローム、もっと広い周波数帯での観測、そしてもっと精密な電気伝導度分布の解明へ向けて 熊澤峰夫 

* 関連:関東・東海地方における電磁界変動観測結果(1996年5月~1996年11月)(地震予知連絡会会報 第57巻)
1月20~27日:UN International Conference on the Integration of Public Administration and the Science of Disasters (Global Watch)

Prof. Qiang Zuji's Thermal Infrared Imaging Method utilizes widely available NOAA-14 meteorological satellite images to detect temperature anomalies over a wide region that may indicate an impending earthquake days in advance.

* 関連:CHINESE QUAKE ACTIVITY TWICE NORMAL, INCREASED BIG QUAKE RISK WARNS STATE SEISMOLOGICAL BUREAU (U.S. Embassy Beijing)
* 参考:United States Patent 6288396

1月:自然災害科学 Vol.16, No.1, 1997

 地球化学的地震予知研究について 小泉尚嗣

地震予知のVAN法を知っていますか?(INCEDEニューズレター Vol.5,No.4,1月~3月,1997)

 1995年1月17日の神戸地震の直後に、日本政府は「地震防災対策特別措置法」を制定した。この法律により、地震を解明するため総合的に研究活動を推進するため「地震調査研究推進本部」が設けられた。
 読者は「地震予知」が上記法律に含まれていないことに注意すべきである。それは、地震災害軽減に携わる人々の考え方及び神戸地震により与えられた衝撃がいかに強いものであったかを反映している。似たような出来事が日本政府内の測地学審議会(文部省)において起きた。この審議会では1965年以来政府に地震予知の計画を建議してきた。政府は、予知関連の活動に過去30年間14億ドル以上の資金を出してきた。しかし、新聞報道によると、審議会のごく最近の会合で、短期の(発生直前の)地震予知は困難な仕事であると結論された。
 ある意味で、日本における予知に対する現在の議論は1990年代始めにRobert Geller教授により火をつけられた。悲観論にもかかわらず、VAN法による地震予知の可能性を主張する研究グループがある。このグループは、著名な地球物理学者、上田誠也教授に率いられている。
 数年にわたり両教授の間で熱い論争が交わされている。INCEDEニューズレターの本記事においてVANに関する両教授を特集することとした。徒に議論を長引かせることがないようにするため、各著者にVAN法に関する記事を準備することを要請した。彼らはお互いの記事の内容を知ることなしに執筆した。我々は、読者がこれらの記事により、特にVAN法、そして一般的に短期地震予知に関する議論について啓蒙されることを希望する。(須藤 研)

* 関連:国際災害軽減学にパラダイムはあるか?(生産研究 Vol. 53)

上田研究リーダー アテネ大学より名誉博士号授与される(理研ニュース No. 187)

 上田誠也研究リーダー(地震国際フロンティア研究プログラム)は、構造地質学における業績により、去る9月13日アテネ大学から名誉Ph.Dを授与されました。アテネ大学(National and Capodistrian University of Athens)は約160年の歴史を有する由緒あるギリシャの国立大学で、同大学より名誉博士号を贈られた日本人は江崎玲於奈氏に次いで二人目です。なお、上田研究リーダーはロシア科学アカデミーの外国人会員にも2年前に選ばれております。前身の旧ソ連科学アカデミー時代を含め日本人として同会員に選ばれたのは、伊藤正男国際フロンティア研究システム長、伏見康治氏など9人です。 [拡大]

* HONORARY DOCTORS OF THE SCHOOL (University of Athens)
プレートの運動と変形の宇宙測地計測(測地学会誌, 第43巻,第1号)

 日置 幸介 国立天文台地球回転研究系
The detection of electromagnetic processes in the ionosphere caused by seismic activity [pdf] (Geofísica Internacional, vol. 36, núm. 1)

 S. V. Koshevaya, R. Pérez-Enríquez and N. Ya. Kotsarenko

* NSAU-NASU Space Research Institute (NKAU)