本ページの内容はCNESの
Demeter pulling out all the stops
を和訳したものです。
Demeter今やフル稼働
Demeter今やフル稼働
2006年5月11日
2004年に打上げられたDEMETERは、2年間の軌道上運用達成という新しいマイルストーンに到達しようしています。 この小さい実験衛星は、どのように地震と上層大気が関係するように見える謎の理解に成功したでしょうか? 6月14日から16日にトゥールーズ(フランス)で開催される科学シンポジウムで、最初の結果が提示されるでしょう。
Demeter - 電場の変化を聞き終えて
2004年12月26日の津波が残酷な記憶であるように、しばしば地震は最も致命的な天災の原因です。
衛星はいつの日か、迫りくる地震を人々に事前に警告することができるでしょうか?
この問題は、フランス−ロシア共同の衛星
Aureol-3
が、最初にかいま見た
新しい手がかり
を提供した1982年から科学者の好奇心をそそっています。地震発生の数時間前に、
電離層に伝播すると考えられる電気現象が先行するように見えます。
(電離層とは地球大気上層の電荷を帯びた粒子の層)
その領域は600km以上の高度であり、DEMETERの大きな4mのアンテナは、この惑星の電場の最も小さい変化を聞き終えています。
この図はDEMETERによって測定された500Hzから1kHzの周波数領域の波の強度の低下を示します。低下は地震発生10時間前に始まり、地震後2時間まで継続します。
同じ時間枠で、4kHzから10kHzの周波数で強度の増加が見られます。3番目の擾乱は、地震発生24時間後に全周波数領域で記録されます。
結果は4385時間の(衛星取得)データと深さ40kmより浅いマグニチュード4.8以上の2628個の地震から得られました。
探査的ミッション
CNESの固体地球・測地プログラムを担当するパルカル・ユトレ-ゲラールは、このように早期に地震を検出するという大きな希望についてはより慎重です。「
DEMETERは何千回もの地震に関する統計データを取得するための探査的ミッションです。それが主目的であり、
よりまばらに広がる地上観測のギャップを埋めることが狙いです。
この膨大なデータ(科学者に地震と電離層の擾乱の如何なる相関関係も特定させる)が、DEMETERの主要な成果です。
しかしながら、これらのデータに基づくどんな科学的論文も査読論文誌にはまだ発行されていません。これは特に科学的コミュニティーで熱心に議論された話題について、結果を有効にするための重要なステップです。またそのような危険を告げる信号の起源を理解することも不可欠です。
Demeter軌道上想像図; Credits: CNES/D.Ducros
したがって衛星による早期警戒ネットワークの配備を考えるまでには長い道のりがあります。初期結果は非常に励みになっていますが、その手法はまだ立証されていません。
主要な科学任務と並び、DEMETERは
Myriade小型衛星バス
を運用し、徹底的に試す最初の衛星です。
Myriadeは大成功となりました、そして約2年の利用の後でも衛星は非常に素晴らしい状態にあります−科学者が必要であると感じるなら数カ月任務を延長できるほどに。
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Related links
Demeter on the CNES Space Scientific Missions website
Acknowledgement: I wish to express my gratitude to Dr. Michel Parrot who permits reprinting and
to Prof. Seiya Uyeda who suggested this headline.
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