地震電磁気シンポジウム

 地震に伴って電磁気現象が発生することが近年多くのデータから明らかになり、地震の短期予知の有望な手法として注目されています。今回のシンポジウムでは最新のトピックスを科学的に講演していただきます。地震に伴う(1)地圏からの直接放射に関するもの、(2)地震に伴う大気圏擾乱に関するもの、(3)地震に伴う電離圏擾乱に関するものから構成しています。観測手段で分類するのでなく、対象領域にて分類しています。地震電磁学の最先端を感じていただきたく存じます。
 皆様のご参加をお待ちしています。入場は無料にて、一般の方にも公開です。

日時:平成18年12月21日(木) 午前10時〜午後5時
場所:電気通信大学スカイオフィス
   渋谷区神宮前5-52-2
   青山オーバルビル15階 ナジックプラザ内

プログラム

午前の部(午前10時〜12時)
(I)開会のあいさつ 早川正士(電気通信大学)
(II)地圏からの自然放射の受信   司会 早川正士(電気通信大学)
 (1)服部克巳(千葉大学)「ULF放射の検出(受信と信号処理)」
 (2)太田健次(中部大学)「インドネシア・スマトラ地震に伴うULF放射の検出(方位測定)」
 (3)伊田裕一(電気通信大学)「ULF波のフラクタル解析:地圏内非線形プロセスの解明」
 (4)高野 忠、前田 崇、相馬央令子(宇宙航空研究開発機構)、吉田信吾(東京大学)「地震時マイクロ波の人工衛星による検出可能性とリモートセンシングデータによる実証」

昼食(午後12時〜2時)

午後の部(午後2時〜5時)   司会 太田健次(中部大学)
(III)地震に伴う大気圏擾乱
 (1)米内口直之(電気通信大学)「見通し外VHF波伝搬と気象(ラジオダスト)・地震との関係」
 (2)森谷武男、茂木 透、高田真秀(北海道大学)「地震前兆VHF異常電波伝搬の定量性と再現性」
(IV)地震に伴う電離圏擾乱   司会 高野 忠(宇宙航空研究開発機構)
 (1)小山孝一郎(首都大学東京)、児玉哲哉(宇宙航空研究開発機構)、鴨川 仁(東京学芸大学)、柿並義宏(九州大学)「地震の電離圏への影響−ひのとり衛星により得られた電子温度の解析−」
 (2)堀江 匠(電気通信大学)「スマトラ地震に伴う電離圏擾乱とそのダイナミクス(VLF/LF送信局電波を用いて)」
 (3)早川正士(電気通信大学)「地震に伴う電離圏擾乱の解析−DEMETER衛星によるVLF/LF送信局電波の受信−」
(V)関連報告
 (1)上田誠也(東海大学) IUGG関連
 (2)早川正士(電気通信大学) URSI関連
 (3)児玉哲哉(宇宙航空研究開発機構) 「世界の地震電磁気観測衛星の現状」

以上


世話人  早川 正士

地震電磁気シンポジウム(2006年12月)と地震電磁気現象の最新の成果について, 電気通信大学紀要20巻1・2合併号pp.31-38(2007)