金森先生は現代地震学を築かれた世界的な地震学者のお一人です。64年、東京大学で博士号を取得された後、66年東大地震研究所助教授、米マサチューセッツ工科大助教授などを経て72年に現職に就かれました。米地震学会長、カリフォルニア工科大地震研究所長などを歴任され、米地震学会賞、朝日賞、Walter H. Bucher賞,日本学士院賞など数多くの賞を受賞されています。常に最先端の地震研究に取り組まれ世界の地震学を牽引され、また多くの優秀な研究者を育ててこられました。防災の面でも,最近話題になった「リアルタイム地震学(P波からS波到達時を予測し災害の軽減を図る)」に80年代半ばから取り組まれ、カリフォルニアにおいて消防署や電力、ガス会社などに地震情報を送るCUBEというシステムを構築されました。阪神大震災以降整備された日本の緊急地震情報もこれを手本としています。
今回は、死者・行方不明者20万人以上になるといわれる2004年スマトラ地震について解説して頂き、そこから学ぶべきことを示して頂きます。